――収録を終えての感想をお願いします。
西園寺若狭役・羽田野渉さん(以下、羽田野):兄さん、どうぞ!
西園寺蘭役・櫻井孝宏さん(以下、櫻井):順調でした!
羽多野:ええぇ~!? 兄さん!
櫻井:まるで……2人とも本当に病んでいるかの如く……
一同爆笑
櫻井:スムーズでストレスの少ない収録でした。思ったんですが、こういうダークなお話は役に入り込み易いです。かの名作『スターウォーズ』では、“フォースの暗黒面に堕ちる”と表現してますが、ちょっと理解出来ますね。実際に収録している時にも暗がりに行きかけてしまう瞬間があったので。命綱を付けていたので、なんとか戻ってこられました。ただ……どうやら羽多野くんは行ってしまったようです(笑)
羽多野:僕は……そうですね、とかくダークサイドに入りやすい人間ですから
櫻井:すんなり認めたな(笑)
羽多野:でもホントに楽しい収録でしたね。気持ちもよくわかりますし。僕が演じた若狭だけでなく、お兄ちゃんの気持ちもよくわかるなって思って。普段、社会生活を営んでいると、理性で我慢するじゃないですか。それを我慢しないっていうのは、こんなにストレスを感じないんだっていう。なんか扉を開けたなって。今日は楽しい収録でした
――若狭というキャラクターについて。
羽多野:子供の時って、好きなモノを蒐集したり、近くに置いておきたいという願望をすごく持っていると思うのですが、そのまま大人になったようなキャラクターです。僕は可愛いなと思います。ただ、今の社会の中から見ると、すごく目立つ存在にはなるのかな。若狭くんは非常に器用なイメージです。社交的で誰とでも話せるのですが、他人には絶対に知られたくない聖域がある。誰しもそういうところがあるんじゃないかなと思います。僕自身はそういう部分にちょっと共感できるなと思います。
――蘭というキャラクターについて。
櫻井:蘭は双子の兄です。兄弟二人がそれぞれ違う闇を抱えていて、ちょっとびっくりするくらい歪んでしまっています。若狭は二面性が強烈なんですけど、蘭は超ネガティブで、病んでいるニュアンスが分かり易く見て取れるキャラクター。自分の中で想いを反芻し、増幅させていってしまうきらいがあるので、その辺が怖くもあり、滑稽にも聞こえるように表現出来たらと思って演じました。
―ありがとうございました!